太陽に輝く君 -夢空-
無理してるんだよね…
周りは沈んでる。
バスが動き始めると
辺りはもう夕方。
「お疲れ様」
久しぶりの対面に
少しだけ他人行儀になるあたし
「負けちゃったな。
カッコ悪かっただろうな」
なんでそういう風に
言うの…。
「甲子園にさ」
「ん…?」
「甲子園に出れただけで
すごいことだと思うよ。
1年でマウンドに立たせて
もらえてホームランまで
打って…」
そこまで言ったあたしの
言葉を遮ったのさ隼翔。
「自分がこんなに
沈むとか思わんかった。
次…って周りは言うけど
どうしていけばいいのか
いまいち分かんねえ」