太陽に輝く君 -夢空-





「今まで、自分が野球を
してきた中で、
あんな想いになるの
初めてだった…
1点なんてどうにでも
なるって思ってた。
でもできなかった。
全国で自分が通用してない
っていう現実が自分を
野球から遠ざけてる」



何も言えなくてだまってた
あたしに向かって
そう言った隼翔。



”大丈夫だから”
”頼ってよ”
”1人で悩まないで”
”まだ次があるでしょ”


たくさん考えてきた
言葉なんて一つも
でてこなくなってた。



中学でも全国に行って
トップにたった人。

初めての屈辱に
自分への無力感を
あらわにしている隼翔。



戸惑ったあたしの表情に
隣の隼翔が気付いて
あたしの肩をぐいっと
自分のほうへ寄せた。
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