太陽に輝く君 -夢空-
でもそれは
隼翔の一言で崩れた。
「なあ、真帆からみた
俺ってどんな存在なんだろ」
そう言ったらしい。
その時のことを和は
「いつも兄貴は冷静で
しっかりしてんのに、
初めてあんな顔見た」
と言い放った。
「野球で負けたら
次は負けてたまるか。
勉強でくじけても
絶対にあきらめない。
兄貴はそういう人だから。
初めてあんなに
沈んでるとこ見た」
と…。
だから今日、あたしが
家に入ってきた瞬間は
びっくりしたとか…。
「で、結局どうなったわけ?」
一通り、昨日の隼翔の
様子を話した後、
淡々とあたしにそう放った和。
だからあたしも
ちゃんと話した。
まさか彼氏のママと弟に
恋愛相談する日が
来るなんて思ってもなかった。
けど、甲子園が終わってから、
今日までのことを
全部吐き出した。