太陽に輝く君 -夢空-


隼翔はそういうと同時に
あたしの肩をぐっと自分の
方に優しく引き寄せた。

少しの沈黙の後,

あたしをぎゅっと抱きしめて

「みんなが待ってるから
もうそろそろ行くか」

と耳元で囁いた。

それにうなずくと
すっと隼翔はあたしの左手をとって
2人,肩を並べて歩き始めた。



「袋,片方もつよ?」

2Lジュースが3本も入ってる袋に,
お菓子とアイスの袋と
両方を隼翔に持たせたままで
悪いと思ってそう言ったら

「ありがとな,でも俺が持つからええよ」


って丁寧に断られた。


少しの沈黙が続いた後

「みんなになんか聞かれるかもね」

って隼翔に呟く。

「そしたら俺がごまかしてやるよ,
思い出しさせたくねえから」


って優しい答えがあたしの左上から
返ってきた。
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