太陽に輝く君 -夢空-
次の土曜、
あたしは電車に揺られ
40分先にある菜緒の駅に
向かった。
途中、いつもあたしが降りる
松前駅を通り過ぎ、
そこから20分。
『着いたよ~( ^^)』
とだけ菜緒にメ-ルを送って
駅前の自動販売機で
レモンティーを買って
近くのベンチに腰を下ろした。
5分くらいしたとき、
遠く向こうで
大きく手を振る菜緒が見えた。
「真帆~っごめんごめん、待った?
こっち、大輝ね」
来るなりそう言って
隣にいた男の子を指差した。
「どうも。佐々木大輝です。
真帆ちゃんだっけ?菜緒から話
聞いてるから。大輝でええからね」
すっごい優しそうで
でもどこか子供っぽいというか‥。
背は152センチしかないあたしと
154センチしかない菜緒とは
30センチくらいも違う180センチくらい。
「はじめまして、真帆です。
ふつうに真帆でいいよ?」
「そう、じゃあ真帆で。
よろしくなっ」
坊主頭によく笑顔が似合う。
そんな好青年。