Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
「美亜・・・・・・」
俺は、そっと顔を近づけてキスをした。
キスをするよりも難しい。
“好き”って言葉を言うことが・・・・・・
「これからも俺のペットでいろよな!!」
抱き合った俺達は、お互いの傷を癒すように優しく背中を撫でた。
夜空を見上げる。
美亜の大事な人が、夜空から俺達を祝福してくれいるようだった。
これから先、俺はまた美亜を泣かせてしまうかもしれない。
ケンカして、意地張って、心にもないことを言ってしまったりするかもしれない。
でもさ。
わかるんだ。
美亜も俺も。
ちょっとだけ心に傷を抱えた者同士。
素直になれないお互いのことが。
だから、大丈夫だよな。