Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
どうしてかな。
すっげーイライラする。
鈴子から電話がかかってきた時、無意識に高鳴ってしまうこの胸に・・・・・・
俺を選ばなかった鈴子。
でも、俺を必要とするのはどうしてだ?
俺が彼氏だったらマジで許さないよ。
彼氏がいるのに、他の男に優しくする女なんて最低。
「あ~もしもし?そんなに困ってんなら、飼い主探してやろうか?」
俺はバカだ。
俺が探さなくても、健太がいるんだから大丈夫なのに。
『隆介ありがとう!!!助かる!』
鈴子の笑顔が浮かぶ。
嬉しそうな声の向こうに、懐かしい光景が浮かんでしまう。