Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
「じゃーな」
興奮する美亜を無視して、俺は家へと急ぐ。
だって、俺の家にはみーたんが待ってる。
鈴子が持ってきた2匹のハムスターを見た瞬間、俺は思った。
“美亜に似てるな”って。
似合わないけど、俺は動物が好きだった。
もしも母さんがずっと俺のそばにいてくれたら、俺は動物が飼いたいとわがままを言っただろう。
でも俺にはわがままを言える相手がいなかった。
今はいるけどな。
唯一、アイツだけ・・・・・・