Slow Magic ―俺を変えてくれた人―




「みーたんの方がちょっと太ってるね」


美亜が俺んちに来て、ハムスターをかわいがる。


俺はそんな美亜を見ていて、ホッとする。


でも、その後に大きな罪悪感に襲われる。



美亜がもっと嫌な女だったら良かったのに。





「あんまりひまわりの種あげんなよ。ダイエット中だから」




コンビニで買ったお弁当を温める。


どこから見ても彼氏と彼女だよな、俺達。





俺は美亜に甘えていた。



美亜が言わないから。



よく女が言うセリフ。

“私達って付き合ってるの?”





いつか美亜に言われるだろうと思っているのに、言わないから俺も都合がいいから何も言わない。




この関係が楽だ。





もしも、美亜に聞かれたら俺はまたふざけた答えを美亜に突きつけるだろう。





“何言ってんの?お前はペットだって”




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