Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
俺の頭ん中からも心の中からも、鈴子が消えていた。
この数十分間。
俺は、美亜のことばかり考えていた。
やっと見つけた。
俺のペット。
「おい・・・・・・急に消えんなよ」
美亜の腕を掴んだ俺は、無意識に美亜を抱きしめていた。
汗ばんだ俺の体が、冷たい美亜の体に吸い寄せられた。
「もう、急にどっか行ったりすんな」
抱きしめるつもりなんてなかったのに。
俺の力はどんどん強くなり、自分でもどうすればいいのかわからねぇよ。
「隆介・・・・・・」