Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
ソファに座った。
バイクではいつも俺の体に抱きついてるし、くっつくことには慣れているはずだった。
でも、俺はドキドキした。
今まで、無理して美亜を「女」として見ないようにしていたと気付く。
「こっち来れば?」
不自然なんだよ。
ソファの端っこに座る美亜。
「おい、聞いてんの?」
俺が呼んでも、美亜は顔を赤らめたまま動こうとしなかった。
「来ないなら俺が行く」
俺は美亜と寄り添って座った。
ピタっとくっついた俺と美亜の体は、一瞬で感じていた。
“合う”ってこと。
こうしてくっついていると、驚くくらいに落ち着く。