Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
俺のバイクの後ろに乗った美亜は、いつもよりもぎゅっと俺の背中にくっついた。
何か話したいのに、照れくさくて何も話せないまま、ただ美亜の家へと近付いていく。
「また美亜の父ちゃんに怒られっかな?」
俺は満天の星空を見上げた。
美亜のお父さんは、星になり、いつも美亜を見守っている。
美亜は、毎晩お父さんを想い、星空を見上げてるんだと話してくれた。
「怒らないよ」
「そうかな」
「隆介ならお父さん、喜んでくれる」