Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
食後のタバコタイム。
やっぱり美亜の話題になる。
「美亜ちゃん逃したら、絶対に後悔するよ」
卓弥の彼女の紹介で知り合ったんだから仕方がないが、女同士が友達って厄介だ。
いろんな情報が、卓弥に流れる。
「ペットにしてやるって言ったんだって?」
「ぶは・・・・・・」
俺は、缶コーヒーを吐き出す。
「何で知ってんだよ」
「別に隠すことでもないだろ。隆介らしいなと思うけど。恥ずかしいからそういう言い方しかできないんだよな、隆介は」
ペット。
ペットにしてやるって言った時、美亜があんなに嬉しそうな顔をしなければ良かったんだ。
悲しい顔をしたら、俺はちゃんと言い直してやったのに。
“じゃあ、彼女でいいか?”って。
美亜は、俺のペットになれたことをものすごく喜んだ。
だから、美亜は俺のぺットってことでいいんだ。