Slow Magic ―俺を変えてくれた人―
星のない夜
―星のない夜―
付き合おうとか、好きだって言えない癖に・・・・・・
合鍵なんて作ってる俺。
バカだよ、本当に。
「なぁ、合鍵渡すって完璧に彼女だよな?」
できあがりを待っている間に卓弥が俺をからかう。
「うるせーな。ペットだよ、ペット」
「俺は、隆介が何を迷ってるのかよくわかんない。でも、何か心に引っかかってるものがあるんだろうなってことはわかる」
心に引っかかってるもの?
「前の女とか?ちゃんと整理できてないんじゃないの?」
「鈴子のことか?」
卓弥は、俺が名前を出したことにちょっと驚いた顔をした。