少女【短編】
でもある日
その理由がわかった。
それは…。
『感情』を取り戻す事だったのだ。
少女は何も言わないが
少女の向いている先には
人々がいた。
笑っている人。
泣いている人。
その人達を見ていたのだ。
『感情』を忘れてしまった少女でも。
笑っている人や
泣いている人達をみて
あれは何なのか。
どうすれば良いのか。
そういう事を考えるようになる。
ある日少女は
『感情』を取り戻したのか。
道によたれかかり…。
笑って…。
一筋の涙を流して
静かに目を閉じていったのである。