子犬轢き逃げ事件【5ページ】
『――ズシャッ―…』
『キャンッ…――』
不吉な効果音と共に、微かにお前の声が聞こえた気がした。
…まさか、な。
そう呟きながらも、俺は妙な胸騒ぎを覚えた。
手が震える…
心拍数が半端ねぇ
落ち着け、落ち着け俺。
そんなはずねぇだろ。昨日まで普通に一緒にいたんだぜ?
そう思って、音のした方に目をやった。
…悪い予感ってのは、あたるもんなんだよな……
そこには、お前が横たわってた
その瞳に“死”のみを映して