僕と君との境界線【BL】
「キミじゃなきゃ、ダメだって言っただろ…、それにさ」
がっくりと肩を落とし、地面と睨めっこををしていた僕の顎を持ち上げた桃井は
「十分、史高には魅力があるよ」
なんて、良いこと言ってくれるじゃないか!
でも――…、これが、女の子だったら、もっと感動できたのに。
へにゃっと笑い出しそうな頬を引き締め、僕は桃井の指先をはらった。
「そんな事言っても、無駄だからな…」
「宿題、勉強、何でもするって言っても?」
僕は、口をへの字に曲げた。
桃井の目は挑戦的だ。
野郎…、僕を釣る気だな!
「一応、オレ、県でもトップクラスの高校にいたんだよね…」