僕と君との境界線【BL】

「キミじゃなきゃ、ダメだって言っただろ…、それにさ」



がっくりと肩を落とし、地面と睨めっこををしていた僕の顎を持ち上げた桃井は



「十分、史高には魅力があるよ」



なんて、良いこと言ってくれるじゃないか!

でも――…、これが、女の子だったら、もっと感動できたのに。



へにゃっと笑い出しそうな頬を引き締め、僕は桃井の指先をはらった。




「そんな事言っても、無駄だからな…」


「宿題、勉強、何でもするって言っても?」



僕は、口をへの字に曲げた。


桃井の目は挑戦的だ。


野郎…、僕を釣る気だな!




「一応、オレ、県でもトップクラスの高校にいたんだよね…」





< 33 / 117 >

この作品をシェア

pagetop