僕と君との境界線【BL】
僕の脳裏に、古典の成績が浮かび上がった。
でっかく――、しかも、コメント付きの答案用紙だ。
『中学に戻れ』
という走り書きの答案用紙は、学年が上がるごとに、コメントも点数も酷くなっていた。
次の中間じゃ――、『小学生かよ』と書かれそうな勢いの僕の成績。
古典にとどまらず、数学も危うい。
桃井の顔は見なくとも、得意げに横で鼻歌を口ずさむ所からして余裕だ。
絶対に――、釣れん!
と意気込むよりも先に
「…全部…教えてくれ…るのか?」
「もちろん、家庭教師よりも役立つね」
僕の脳みそは、利口だった。