僕と君との境界線【BL】
桃井の阿呆…。
いつもの余裕は何処いったんだよ…。
階段を降りる足取りは、重かった。
どうやら桃井の動揺が、僕にうつったらしい。
だって、そうでないと――、そうだろう…。
そうだろうって、何が、そうなんだ?
ゴミ箱の中にうまく入らない、紙クズのように、僕の考えもうまくまとまらない。
そうでないと、そうだろうって…。
もしかして、僕…、この瞬間がショックだったとか?
がっかりしたとか?
桃井の好きな子が現れて…、相当、まいってる?
あれだけ、桃井の事、嫌がっといて…。