僕と君との境界線【BL】
「フミ君…、自分の魅力ってね、自分じゃわからないものなの。だって、それは、周りの人にしか見えないものだから…。空気なんだよ…。フミ君が友達だから言うんじゃなくて、あたしは一人の人間として、フミ君がとても素敵に思えるのね…。たぶん、それは新一だって一緒。だから…、自分を負けたとか、魅力がないとか、そんな風に卑下したりしないで。あたし、フミ君のこと、新一とは、違う感情だけど――…大好きなんだからね?」
みっちゃんの、ぽってりとした手が、僕の手を握った。
もみじのような、可愛らしい手だ。
でもって…、滑らかで、優しい手。
僕も、ぎゅっと、その手を握り返した。
冷え切った胸の奥から、ふつふつと熱いものがこみ上げてくる。
――それこそ、勇気だとか。
あるいは、桃井への想いだとか、橘やみっちゃんへの想いだとか。
色々な感情が、枯れ果てた井戸から湧き出る清らかな水のように、あふれだして止まらない。
僕は、また泣き出してしまった。
でも、その涙は、悲しみの涙なんかじゃない。
みっちゃんの、ぽってりとした手が、僕の手を握った。
もみじのような、可愛らしい手だ。
でもって…、滑らかで、優しい手。
僕も、ぎゅっと、その手を握り返した。
冷え切った胸の奥から、ふつふつと熱いものがこみ上げてくる。
――それこそ、勇気だとか。
あるいは、桃井への想いだとか、橘やみっちゃんへの想いだとか。
色々な感情が、枯れ果てた井戸から湧き出る清らかな水のように、あふれだして止まらない。
僕は、また泣き出してしまった。
でも、その涙は、悲しみの涙なんかじゃない。