魔王のゲーム
「【アーススピア】!!」
ケロベロスの頭を斬ったとほぼ同時に、少し高い、男か女か分からない声が耳に入る。
と、同時に、ケロベロスの立っている辺りの地面が歪む。
そして、『ズサッ』という効果音と共に、地面から土で固められて出来た五本の槍が、ケロベロスの手足と胴体の真ん中を貫く。
ケロベロスの二つの頭から、小さな悲鳴がもれた。
「ナイス!そら!」
体を捻り、足に力を込める。
戦士スキル《エアー》
戦士付加スキル《+ジャンプ》
《エアー》は滞空時間を延ばし、《+ジャンプ》は空中で特定の回数、宙を蹴れる。
ケロベロスの上にいた俺は、宙を蹴ってケロベロスの真ん中が欠けた二つの頭に向かって飛ぶ。
特殊付加スキル《閃光》
《+ジャンプ》の移動速度を驚異的に上げる事が出来る、俺だけのスキル。
「終わりだ!!」
《閃光》で一瞬で二つの頭の間に入り、二つの首を二閃。
鮮血が綺麗に飛ぶ。
今度は、ケロベロスは悲鳴もなく、倒れた。