【短編】HAPPY★VALENTINE
「あたしは優輝ほどモテないからそこら辺は全然問題なしだもん。」
ちょっと悔しいけど……
でもそのぶん優輝のことを心から愛せるんだもん。
「ふーん。
じゃ、ごほうび」
そういって、ポケットから何かを取り出す。
っていっても顎あげられたままだから何にも見えないけど……。
「目、閉じて。」
言われるがまま目を閉じたあたし。
だけど口に柔らかいものがあたるのではなく、おでこに、しかも固いものがコツンと音をたてた。
「痛っ。」
思わず目をあけるあたしの目の前には小さな箱。
「HappyBirthday☆」