君と過ごせる最期まで
…夢に決まってる。
でも、おかしいなぁ…
「…痛い」
抓ってみた…頬が痛い。
「稔…。ねぇ、なにしてんの?」
まさか…
「…いつまで、寝てんのさ…」
夢、じゃない…?
「なに、親を泣かせてんの…」
現実、なの…?
ねぇ、稔…ッ!
ドサッ
肩から掛けていた鞄がずり落ちる。
ゆっくりと歩み寄り、生気の感じない体に触れてみた。
「…なんで、こんなに冷たいの…?」
稔…本当に…
「死んじゃったの…?」
額、頬、首…
全部が…
「…冷たい」