君と過ごせる最期まで



青白い唇。青白い肌。



…体温を感じない体。



昨日までは確かに温かった、のに…。



あぁ…君は、本当に…



「死んじゃったんだ…ね…?」



理解した瞬間、



腰が抜けたように、ガクンと膝から崩れ落ちた。



床に打ちつけた膝に鈍い痛みがはしる。



数分もすれば、青く痣になってしまうだろう。



「詩ちゃん…!」



稔のお母さんが、私をゆっくりと立たせ支えてくれた。



私を見るその目は涙で潤んでいて…痛々しい。



頬に残る涙の痕が…辛さを表しているよう。



涙する彼女の震えが伝わってくる。



「なんでだろう…」



こんなにも、辛いのに



こんなにも、痛いのに



……泣けない
涙が、でない



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