君と過ごせる最期まで
なんだか、異常に嬉しくなって私は意味もなく笑った。
声を張り上げて、笑う。
『とうとう…頭もおかしくなっちまったか…』
「頭もってなんだよ。もは余計でしょ!!」
『あ、他がおかしいのは認めた』
このくだらないやり取りが…とてつもなく、嬉しい。
前まで、鬱陶しく思ってたんだけどな~…
失ってから気づく大切さってやつ?
「いや、さっき超リアルな夢見たんだよね!!」
笑顔で言うあたし。
…笑顔が消える稔。
『…俺が、死ぬ夢?』
淡々と、切なそうに稔はそう言った。
「なんで、知ってんの?!」
あたし、言ったっけ?!
なんて首を軽く傾げる。
すると、稔はあたしでも聞こえるような大きい深呼吸をした後…言った。