君と過ごせる最期まで
「ゆうれい…?」
ユウレイ?
YUREI?!
『そ。幽霊』
ほら!と、あたしに浮いてみせる稔。
「ー~…ッ?!?!」
びっくりして、パクパクと魚の口のように開閉させるあたし。
そんなあたしと、対照的に稔は
幽霊って本当に浮くんだぜー?
なんて、自慢げに言っていた。
…ちょ、マジで笑えないんですけど
それって、現実的にどうなの?
許されちゃうの?!
…幽霊って、あの幽霊だよね?!
良くテレビで、心霊特集みたいにやってるやつ。
「幽霊って、本当にいるんだ…」
『俺も驚いたー』
なんて、言っていても全く驚いた素振りを見せていない稔。
寧ろ、楽しんでるように思える。