君と過ごせる最期まで
「…眠い」
なんで、学校ってこんなに登校時間早いんだろう…。
8:30って、まだあたしにとっては睡眠時間なのに…
なんて、思いながら制服に腕を通す。
勿論、稔は部屋の外へと追いやった。
久しぶりの学校。
なんだかんだいって、一週間ぶりだ。
きっと、学校行ったら励ましの嵐なんだろうなぁ…
『おーい!まだかぁ?』
稔がドアをドンドンと叩いてくる(叩いてると思われる)。
「あー、いいよ」
すー…と、ドアから顔だけ見える稔。
何回見ても、飽きない。
プククッと笑いを堪え、コートを羽織るためクローゼット開けた。
「てか、稔は今日どうする?学校行く?」
まだ、買ったばかりの綺麗な黒がちなコート。
それに、気分を踊らせながらいつもより丁寧に羽織ってみる。