君と過ごせる最期まで
なんて、あたしがブツブツ言ってる間に“どーなつ”へ到着したらしい。
懐かしい、建物がなにひとつ変わらず、そこにあった。
木造のドアも、
ドアにかかっている赤いのれんも、
建物に書かれた“どーなつ”という古びた文字も、
なにひとつ、変わらない…
『変わってないな…』
そう、呟く稔もあたしと心境なのかな…
「はいろっか」
木造のドアを開けてみると、ギーッとなんとも嫌な音が音がする。
これ、壊れるんじゃないの…?
なんていう疑問をもちながら、店中へと足を踏み入れた。
『なんにも、変わってねぇ…』
昔と、なにひとつ変わらない光景が目の前に広がっていた…。