君と過ごせる最期まで
…そうだった。
稔はおばあちゃんには見えない。
と、なると必然的におばあちゃんから見てあたしは不気味な人間になってしまう。
いや…だってさ、
あたし今、何もないところを見ながらニヤケていたわけだし。
なにがなんだかわからないおばあちゃんから見たら、相当怪しい人間だったに違いない。
「あ…えと…あっ!昨日のご飯が凄く美味しくて、思い出してニヤけちゃって…あ、あはは…」
もっと、マシな言い訳はなかったのかと自分でも思う。
…けど、これでも!
あまりない脳みそをフルに使って考えたんだからねっ!
………横で稔は爆笑してるけど。
『馬鹿だ!馬鹿もそこまでくると、ヤバイぞ!』
…くそぅ。さっきまでの照れて可愛らしい稔はどこ行ったんだ…!