君と過ごせる最期まで












なんだかんだあって。



久しぶりに会ったおばあちゃんに、散々迷惑かけて。



その上、財布を忘れて駄菓子を買えない始末。



これには、あの優しいおばあちゃんも苦笑いしてた。



「うぅ…」



道端で自分の失態に唇を尖らすあたしに、稔は溜め息をついていた(しかもかなり大きい)



『馬鹿、ドジ、アホ……キモい』



「あ。百歩譲って馬鹿、ドジ、アホは許してあげるけど…キモイは許せないな」



『…キモ』



…コイツは。



女の子の扱いを知らんのか。



『お前はなにかやらかさないと、生きていけないのか…』



…扱いなんて、知ってるわけないか。



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