君と過ごせる最期まで
『てか、次どこ行く?』
あぁっ!スルーしやがった!
あたしの威嚇に気づいてるくせに稔は、知らん顔
…虚しい
なんか自分に呆れて、どっと脱力感があたしを襲う。
「……馬鹿じゃん、あたし」
なんか冷静になって考えてみると、あたし一人で熱くなって馬鹿みたいじゃんか
『いいんじゃね?…俺、そんな詩歌が好きなんだし』
「ブッ?!」
『…もっと可愛らしい反応しろよ』
…無理だろ?!
実際、そんな咄嗟のことで可愛らしい反応できる女の子少ないと思う!
なんて心の中で熱弁して、チラッと稔を見てみると、別に変わった様子もなく空を見ている。
…ふ、深い意味はないのか…
安心するとともに、ガッカリ感が胸を掠めた。