君と過ごせる最期まで



『…詩歌、俺……



お前のこと、すげー好きだ』



…!



「み、みの…稔!」



『俺がお前に云いたかったことだよ。…すげー好き』



躊躇いも、恥ずかしさも見せずサラッと言う稔。



一方、あたしは自分の心音で周りの声が聞こえにくくなっている。



『…赤っ』



あたしの顔はこれまでにないほど、赤く染まっているだろう。



異常なほど顔が熱い。



『…返事はいらねぇ』



「え?」



『聞かなくてもわかるから』



「なっ…!」



あたしの焦りように、稔は笑う。しかしすぐに打って変わって真剣な顔色になっていた。



< 87 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop