【実話】親愛なる幸せへの回り道
そう考えると急に怖くなった。
…ここで死ぬのかな…
嫌だった。
こんな中途半端なところで。
『震えてる』
『…え?』
自分の手をみると、
たしかに小刻みに震えていた。
『…ほん…とだ』
すると陵は私を抱きしめた。
『…絶対守るから。大丈夫。
真里が中途半端な
気持ちのまま、
死なせるなんてしないから。』
…え?
でもその言葉の意味を
考えている暇はなかった。
…赤い炎が。
とうとう姿をあらわした。