【実話】親愛なる幸せへの回り道
言いたいのに言えない。
伝えたいのに言葉にならない。
…でもきっと。
今何かを叫ばなくては、
幸は一生
私の横にいるなんてことが
なくなる気がして。
絢さんが悪い人じゃ
なさそうなのは分かった。
幸に
お似合いだなとも思った。
…でも
だからと言って
ここまできた私は
今更
引き下がることはできない。
そして。
『こおーっ!!』
高級マンションの玄関ホールで
私は思いっきり叫んだ。