【実話】親愛なる幸せへの回り道
あぁ…
この人はなぜかは
分からないけど追いかけてくれた…
…でもあなたは…
…幸は
追いかけてすら
きてくれなかったね。
『…大丈夫?』
『…えっ?』
『…泣いてる…』
そういって彼は…
上村くんは
私の涙を指でぬぐった。
『…!?』
『…いいよ?泣いて?
話したければ聞くし。』
自分でもなぜか分からない…
菜々子の前じゃなく
こんな初めて会ったような人の前で
大泣きするなんて。
彼は
沢山の人が行き交う
道路の真ん中で、
泣いている私のそばに
ずっといて。
優しく背中をさすってくれた。