冥王の花嫁
それは、つい先ほどの出来事――
いつも仲の良い親子、デメテルとコレーは些細なことで喧嘩した。
「お母様、私、一度で良いから外の世界へ行ってみたいわ」
コレーが何気なく言ったその一言。だがその一言がデメテルを激怒させた。
「外の世界へ行きたい?
何を言っているの!?
あなたは私と共にこの島で過ごし、何時かは私の決めた相手と結婚させるのです。
もう二度とそのような事、口にするのでは有りません!!」
いつもは穏和で決して怒鳴ったりしない母。
しかし今日は違った。
ただ外の世界へ出たいと言っただけなのに物凄い剣幕だ。
「でもお母様、この前一緒にオリュンポスへ連れて行ってくれると言ったではありませんか!!
あれは嘘だったのですか??」
確かにこの前、母は一緒にオリュンポスへ連れて行ってくれると言ったはず。
だが―――
「それとこれとは話は別です!!
今はあなたが外へ出たいと言ったことを問うているのです!!」
そう言って、また怒りだしてしまった。
「もういいわ!!お母様の分からずや!!」
そんな二人を止める者は誰もおらず―――
今に至る。
いつも仲の良い親子、デメテルとコレーは些細なことで喧嘩した。
「お母様、私、一度で良いから外の世界へ行ってみたいわ」
コレーが何気なく言ったその一言。だがその一言がデメテルを激怒させた。
「外の世界へ行きたい?
何を言っているの!?
あなたは私と共にこの島で過ごし、何時かは私の決めた相手と結婚させるのです。
もう二度とそのような事、口にするのでは有りません!!」
いつもは穏和で決して怒鳴ったりしない母。
しかし今日は違った。
ただ外の世界へ出たいと言っただけなのに物凄い剣幕だ。
「でもお母様、この前一緒にオリュンポスへ連れて行ってくれると言ったではありませんか!!
あれは嘘だったのですか??」
確かにこの前、母は一緒にオリュンポスへ連れて行ってくれると言ったはず。
だが―――
「それとこれとは話は別です!!
今はあなたが外へ出たいと言ったことを問うているのです!!」
そう言って、また怒りだしてしまった。
「もういいわ!!お母様の分からずや!!」
そんな二人を止める者は誰もおらず―――
今に至る。