思い出の味

「麻穂ちゃん、先生と一緒に病院に行こう。」

絞り出すような声で先生が言った。

病院?なんで?まほは元気だよ?

わけのわからないまま先生の車に乗りついた場所は大学病院。


速足で歩く先生を見失わないように小走りで突いていった。
消毒液の匂いが鼻を突く。


ナースセンターからは前を歩くのが先生から看護婦さんに代わった。
そして、とある部屋の前で立ち止まった。

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