狼さんの好きな人
「おーい。そこのバカップル。始めるよ?」


ピンキー先輩が呆れた顔をしながら言っていた。


「誰がバカップルですか!!」


「そりゃ、見たらわかるでしょ。枢とひよりちゃん。」


「バカップルじゃありません!!!」


「はいはい。じゃ、今から始めるからね。」


試合が始まると、モジャ男は咲ちゃんの隣でステージに寄りかかりながら見ていた。


「ねぇ、ひよ。」


「何ですか?」


「伊集院のこと好きじゃないなら、俺にもまだチャンスがあるよな?」


チャンス?


「へ…?何のことですか?」


「……何でもない。」


レンジ先輩…


何なんだ?


レンジ先輩からパスを貰い、自分のゴールポストまでドリブルをしていると…


「ひよりちゃーん!!通さないもんね。」


ピンキー先輩は、そう言うと私に抱きついてきた。


通すも何もこれはファウルでしょ…


しかも、きっとセクハラに入ると思う…


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