狼さんの好きな人
その日の放課後…


何だか廊下が騒がしい。


「ひより、迎えに来たぞ。」


モジャ男…


お前が原因か…。


「わざわざ迎えに来なくても…」


「いいんだよ!!ほら、行くぞ!!」


「はぃ…。咲ちゃん、頼ちゃんまた明日ね〜ッ…」


「「バイバイ。」」


モジャ男に、半ば強引に手を繋がれ部室へ連れていかれた。


「まだ誰も来てないな。今のうちに着替えろよ。」


「わかりました。」


スカートの下からジャージのズボンを履き、ブラウスのボタンを上から順に外している時…


ふと思った。


モジャ男…


なぜ、私の横で着替えるんだ!?


「どうして私の隣で着替えてるんですか!!」


「別にいいじゃん。彼氏なんだし。」


いやいやいや…


「彼氏とか関係ないですよ!!恥ずかしいじゃないですか!!」


「大丈夫。」


「な、何が!?」


「昨日、もう見ちゃってるから。それに…」


「それに?」


.
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