狼さんの好きな人
「お前、酷いな。そんな女の子に育てた覚えないぞ?」


「トーテムポールに育ててもらった覚えもありません!!…んッ…」


いきなり、モジャ男に軽くチュッとキスされたと思ったらヌルッと舌が私の口の中に入ってきた。


「ッ…んッ…ちょ…ここ…部室…」


モジャ男は、一旦唇を離すと…


「だから?お前、少し黙れ。」


そう言って、ドアから死角になる壁ぎわまで私を追いやるとまたキスをした。


深く深く深く…


後ろは壁。


前は、モジャ男…


私は、逃れられない。


違う。


逃げたくない。


ずっと…


このまま…


「枢…」


「ん?」


「もっと…キス…」


「じゃあ、ひよりからしろよ。」


モジャ男は、ニヤッとしながらそう言った。 


私は、モジャ男の首に手を回すと…


最初は、軽く…


次は、深くキスをした。


何度も何度もキスをした。


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