狼さんの好きな人
「枢、見ていて下さいよ?」


「おぅ。」


ひよりは、フリースローラインからシュートをするとパシュッと綺麗な音を立てて入った。


「やった!!」


「上手くなったな。」


俺は、ひよりに近づくと優しく頭を撫でた。


「えへへ。枢のおかげです。」


可愛いな…


早くウチに泊まらせたい。


「後は、ランニングシュート(レイアップ)やミドルシュート(普通のシュート)ができるようになればいいな。」


「はい!!頑張ります!!」


「つーことで、金曜日俺んちに泊まれ。」


「へ…?」


理解できていないのか?


「シュートの仕方を教える代わりに何でも言うことをきくって言っただろ?」


「ま、まさか…枢の家に泊まれと…。」


「そ。」


「そ、そんな…私、心の準備が…」


「だから、ひよりがいいって言うまで我慢するから…」


「枢のパパとママに会うんですよね?お菓子とかやっぱり持っていかなきゃですよね?」


…………。


そっちかよ…。


俺にヤられる心配はもうしていないのか? 


.
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