狼さんの好きな人

｢｢おーい!!お兄ちゃんと枢、そこで何してんの？｣｣


向かいの校舎から、ひよりが教室の窓から顔を出してﾌﾞﾝﾌﾞﾝと手を振っていた。


｢｢サボってんだよ!!｣｣


俺がそう答えると…


｢｢お兄ちゃんを巻き込まないで下さい!!仮にも受験生なんだから!!｣｣


俺が悪いみたいじゃね？


お前の事を話してんのに…。


｢｢今、自習だから別にいいだろ!!お前は、何してんだよ？｣｣


｢｢サボり!!｣｣


｢｢お前もか!!お前、頭悪そうだからおとなしく勉強してろよ!!｣｣


｢｢うるさいですよ!!ﾄｰﾃﾑﾎﾟｰﾙ!!｣｣


ﾄｰﾃﾑﾎﾟｰﾙ言うな!!


｢｢つーか、皆が注目してんじゃねぇか!!恥ずかしいだろ!!｣｣


｢｢羞恥ﾌﾟﾚｲですね。興奮しましたか？｣｣


｢｢そんな言葉を大声で言うな!!お前、女の子だろ!!言うなら俺の前で言え!!｣｣


｢｢えぇ〜…｣｣


えぇ〜ってなんだよ…


｢｢お前、勉強しろ!!俺達も戻るから!!｣｣


｢｢はーい!!｣｣


ひよりは、しぶしぶ窓を閉めて勉強に取り掛かっていた。


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