狼さんの好きな人
「何て言ったんだ?」
「『私は、お兄ちゃんが守ってくれるけど咲ちゃんは一人っ子だから私が守らないと…。』そう言ったんです。ひより…小さい頃はどんくさくてボーッとしてたから、ずっと私が守っているつもりでした。でも、実際守られていたのは私の方だった。だから、決めたんです。いっくんに負けないくらい強くなって、私がひよりを守るって。」
咲ちゃんは、そう言うとにっこり笑った。
「そうか。」
ひより…
どこまでも真っ直ぐなヤツなんだな…。
そういうところは、血が繋がっていなくても郁斗に似てる。
ふと、ひよりを見ると雅人に抱きつかれていた。
またか…。
「雅人さん、ひよに抱きつき過ぎですよ。ファウルですよ!!ファウル!!」
武田が不機嫌そうな顔をして言っていた。
「別にいいじゃん。減るもんじゃないし。だって、ひよりちゃん俺の妹になったみたいでちょー可愛いんだもん。」
イラッ!!!
「オイッ、ひより…」
「あ。枢…来てたんですか。」
「ボールよこせ。」
「へ?あ、はい。」
ひよりからボールを受け取ると、雅人の顔を目がけておもいっきり投げた。
.
「『私は、お兄ちゃんが守ってくれるけど咲ちゃんは一人っ子だから私が守らないと…。』そう言ったんです。ひより…小さい頃はどんくさくてボーッとしてたから、ずっと私が守っているつもりでした。でも、実際守られていたのは私の方だった。だから、決めたんです。いっくんに負けないくらい強くなって、私がひよりを守るって。」
咲ちゃんは、そう言うとにっこり笑った。
「そうか。」
ひより…
どこまでも真っ直ぐなヤツなんだな…。
そういうところは、血が繋がっていなくても郁斗に似てる。
ふと、ひよりを見ると雅人に抱きつかれていた。
またか…。
「雅人さん、ひよに抱きつき過ぎですよ。ファウルですよ!!ファウル!!」
武田が不機嫌そうな顔をして言っていた。
「別にいいじゃん。減るもんじゃないし。だって、ひよりちゃん俺の妹になったみたいでちょー可愛いんだもん。」
イラッ!!!
「オイッ、ひより…」
「あ。枢…来てたんですか。」
「ボールよこせ。」
「へ?あ、はい。」
ひよりからボールを受け取ると、雅人の顔を目がけておもいっきり投げた。
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