狼さんの好きな人
モジャ男の半分は、優しさでできている!?
「ん…」


目を開けると、見知らぬ天井が広がっていた。


病院でもないし、私の部屋でもない…


むくっと起き上がると、辺りを見渡した。


私の部屋の三倍はありそうな広い部屋の中に、モノトーンで揃えられたソファ-やテーブルにスタンドライト…


まるで、高級マンションのモデルルームみたい。


それに、50インチはありそうな大型の液晶テレビ…


部屋が広いから全く大きく感じない。


誰の部屋だろ…?


ガチャ…


ドアが開く音がして、ビクッと心臓と一緒に体も反応した。


ドアを潜って現れたのは…


「枢…?」


モジャ男だった。


「あ、起きたのか。」


「ここ…」


「あぁ、俺の部屋。」


…………。


モジャ男、お坊っちゃんだったのか!!!!


それに、自分の部屋に入るにもドアを潜って入らなくちゃいけないなんて…


背が高すぎるのも不便だなぁ…。


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