狼さんの好きな人
「お前、今の状況わかってる?」


「へ…?」


今の状況を改めて確認してみた。


えーっと…


ベッドの上で、モジャ男に押し倒された状態の私。


更に、私はモジャ男の首に手を回している。


この体勢は…


…………。


一気に顔がポンッと熱くなった。


「ぷっ。顔が真っ赤。」


コンコン…


モジャ男が返事をすると…


「失礼いたします。坊っちゃま、お食事のご用意が出来ました。」


私達と年齢が変わらないような若い女の人の声が聞こえた。


「今、行く。ひより、そのまま寝てろよ?俺は、飯食って風呂入ってくるから。」


「わかり…ました…」


何だか、クラクラする…。


モジャ男の額に置いた手が冷たくて気持ちいい…


「熱が上がりだしたな。水枕持ってきてやるから待ってろ。」


「すみません…」


.
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