狼さんの好きな人
「あ、ところで百均ってこの辺りにありますか?あと、ドラッグストア。」


「バイクで5分くらいのところにあるけど…」


「場所教えて下さい。」


「俺がバイクで乗せていってやるよ。帰りも送ってやる。」


「いえ、大丈夫です。また学校に戻ってこなくちゃいけないし…。」


「??何を買うんだ?」


「ボディタオルとかシャンプー入れとか諸々ですけど…」


「シャワー室に置くのか?」


「はい。」


「俺も手伝う。」


へ…?


「いや、そんな悪いですよ…」


「いいから、来い。」


「へ…?あの…」


モジャ男は、私の手を引っ張って駐輪場に向かった。


「あの…」


「いいから、乗れ。」


モジャ男は、そう言うと私にヘルメットを被せた。


中型バイクの後ろに乗ると、「しっかり掴まってろ」と言ってバイクを走らせた。


お兄ちゃんより背中が広いんだ…。


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