狼さんの好きな人
彼女って何をすればいいんですか?
ドラッグストアでシャンプー諸々を購入すると、モジャ男のバイクに乗って学校へ戻った。


「先輩、あとは私がやりますから帰って下さい。練習で疲れてるのに、申し訳ないです。明日も部活があるのに…。」


「大丈夫。余計な心配すんな。二人でした方が早く終わるだろ。」


モジャ男は、私の頭を優しく撫でながらそう言うと手を繋いでシャワー室へ向かった。


「始めるぞ。」


「はい。」


シャワー室の前で黙々と作業を始めること10分。


沈黙…


沈黙…


沈黙…


私とモジャ男は、一言も話していない。


あぁ〜ッ、息が詰まる。


「先輩…」


「枢。」


「へ…?」


「か・な・め!!」


「あ。枢先輩…」


「枢でいい。」


呼び捨てにしろと?


「でも…」


「二人でいる時は、枢でいい。俺もひよりって呼ぶから。」


「わかりました。あの…、枢…」


何だか恥ずかしい…。


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