狼さんの好きな人

「何？」


「無口ですよね。」


「そうか？」


「はい。さっきの沈黙で息が詰まって死ぬかと思いました。」


「じゃあ、ﾍﾟﾗﾍﾟﾗと喋った方がいいのか？」


おしゃべりなﾓｼﾞｬ男…


髪型と喋りが合わさって何だかｳｻﾞそう…


「いえ、結構です。今のままでいいです…」


「お前、俺の髪型とおしゃべりを掛け合わせたらｳｻﾞｲとか思っただろ？」


おぉ…


素晴らしい…


「ｴｽﾊﾟｰですね。もっさり具合がｳｻﾞそう。」


「お前、それ俺の髪型がｳｻﾞｲって言ってるじゃないか。」


「そんなことありませんよ。先輩の思い過ごしですよ。ﾓｼﾞｬってようと、もっさりしてようと髪型は個人の自由ですからね。」


「お前、今先輩って言ったな？」


ていうか、髪型をﾊﾞｶにしたことは気にしないのか？


「あ、ごめんなさい…」


「この作業が終わったらお仕置きな。」


お仕置き…？


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