狼さんの好きな人
モジャ男の家から帰った後、お兄ちゃんに泣きそう な顔をして抱きしめられた。咲ちゃんが言うよう に、その時には既に酷い顔してたんじゃないのか な…。
私が、“大丈夫だよ″って言ったら何も聞かなかっ た。
本当は、凄くもどかしかったんだと思う。
皆のことを想ってしてるつもりが、実際は余計に 心配させていたみたいだ。挙句の果てには、信頼 されてないと思われる始末。
もし、私が咲ちゃんやお兄ちゃんの立場だったら… なんて今になって相手の気持ちを考える時点で、 いかに私が自分のことしか考えていなかったのか 一目瞭然だ。
咲ちゃんに、泣かれるまで気づかないなんて本当 にバカだ。
どれだけ、二人に心配をかけたんだろう。
「私、自分のことしか考えてなかった。たくさん 心配かけてごめんね。」
「ううん…。わかってもらえてよかった。いっくん が、凄く後悔してた…。」
お兄ちゃんが…?
「後悔って、何を…?」
「前に、伊集院先輩のことでいっくんに相談した でしょ?あの時、距離を置いてみればいいって簡 単に言ってしまったことよ。ひよが、こんな状態 になるくらいなら言わない方が良かったって。」
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私が、“大丈夫だよ″って言ったら何も聞かなかっ た。
本当は、凄くもどかしかったんだと思う。
皆のことを想ってしてるつもりが、実際は余計に 心配させていたみたいだ。挙句の果てには、信頼 されてないと思われる始末。
もし、私が咲ちゃんやお兄ちゃんの立場だったら… なんて今になって相手の気持ちを考える時点で、 いかに私が自分のことしか考えていなかったのか 一目瞭然だ。
咲ちゃんに、泣かれるまで気づかないなんて本当 にバカだ。
どれだけ、二人に心配をかけたんだろう。
「私、自分のことしか考えてなかった。たくさん 心配かけてごめんね。」
「ううん…。わかってもらえてよかった。いっくん が、凄く後悔してた…。」
お兄ちゃんが…?
「後悔って、何を…?」
「前に、伊集院先輩のことでいっくんに相談した でしょ?あの時、距離を置いてみればいいって簡 単に言ってしまったことよ。ひよが、こんな状態 になるくらいなら言わない方が良かったって。」
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