狼さんの好きな人
屋上のベンチ
あれから、どうやってウチに帰ったのか全く覚えていない。
気が付いたら、私の部屋で部活から帰ってきたお兄ちゃんに強く抱きしめられていた。
「ひより…、直也から連絡あった。お前の様子がおかしいって。何があった?お兄ちゃんが、聞いてやるから…」
「お兄ちゃん…」
「ん?」
「お兄ちゃん…、お兄ちゃん…、ひっく…ッ…ッ…」
お兄ちゃんの香りが、私の涙腺を刺激して一気に涙が溢れ出した。
もう、“大丈夫”なんて言わない。いや、言えない。
「ずっとそばにいてやるから…。これでもかってくらい、いっぱい泣け。」
「……ッ、あッ…りがとう…ッ」
「もう、遠慮なんかすんなよ。俺は、ひよりのお兄ちゃんなんだから。」
お兄ちゃん、私が遠慮してたのわかってたんだ…
「ぅん…」
暫く泣いた後、今までのことを全て話した。グズグズと泣きながらだったから、きちんと伝わったのかわからない。
だけど、お兄ちゃんは一つ一つに相槌を打ちながら私の背中を優しくさすってくれた。
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気が付いたら、私の部屋で部活から帰ってきたお兄ちゃんに強く抱きしめられていた。
「ひより…、直也から連絡あった。お前の様子がおかしいって。何があった?お兄ちゃんが、聞いてやるから…」
「お兄ちゃん…」
「ん?」
「お兄ちゃん…、お兄ちゃん…、ひっく…ッ…ッ…」
お兄ちゃんの香りが、私の涙腺を刺激して一気に涙が溢れ出した。
もう、“大丈夫”なんて言わない。いや、言えない。
「ずっとそばにいてやるから…。これでもかってくらい、いっぱい泣け。」
「……ッ、あッ…りがとう…ッ」
「もう、遠慮なんかすんなよ。俺は、ひよりのお兄ちゃんなんだから。」
お兄ちゃん、私が遠慮してたのわかってたんだ…
「ぅん…」
暫く泣いた後、今までのことを全て話した。グズグズと泣きながらだったから、きちんと伝わったのかわからない。
だけど、お兄ちゃんは一つ一つに相槌を打ちながら私の背中を優しくさすってくれた。
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